TOP | ニュース一覧 | 一力が世界メジャー4強に
第9回応氏杯準々決勝
一力が世界メジャー4強に

2020 年 09 月 11 日掲載

一力、世界メジャー4強に

「第9回応氏杯」の準々決勝が11日に打たれ、日本代表の一力遼碁聖が中国の陶欣然八段を破り、日本勢として3年ぶりの世界メジャー4強に進んだ。準決勝の相手は中国の謝科八段。準決勝は三番勝負。

一力は20歳未満の世界戦で優勝しているが、年齢を問わないメジャー4強は初めて。今大会は日中韓台などから30人が出場。日本代表の6人はコロナ禍による渡航制限のためネット対局で打ち、第一人者の井山裕太棋聖や芝野虎丸名人が初戦で敗れるなど苦戦。ただひとり一力が1回戦から3連勝で勝ち残っている。

終局後、一力は「本局は後悔の手がなく、自分の中でもかなりいい碁だった」。準決勝で戦う謝は今年4月、同じく世界メジャーの「夢百合杯」準々決勝で敗れた相手。「借りを返せるようがんばりたい」

日本勢のメジャー4強は3年前の「LG杯」の井山以来。井山はこのとき日本勢として10年ぶりの準優勝を遂げた。かつて日本は世界で群を抜く囲碁強国だったが、1990年~2000年代に中国と韓国に追い抜かれた。日本のメジャー制覇は2005年「LG杯」の張栩九段以来、遠ざかっている。

歴代成績:
対局年 優勝 結果 準決勝 コミ
2016 唐韋星九段(中国) 3-2 朴廷桓九段(韓国) 8目
2012 范廷鈺三段(中国) 3-1 朴廷桓九段(韓国) 8目
2009 崔哲瀚九段(韓国) 3-1 李昌鎬九段(韓国) 8目
2005 常昊九段(中国) 3-1 崔哲瀚九段(韓国) 8目
2001 李昌鎬九段(韓国) 3-1 常昊九段(中国) 8目
1996 劉 昌赫九段(韓国) 3-1 依田紀基九段(日本) 8目
1993 徐奉洙九段(韓国) 3-2 大竹英雄九段(日本) 8目
1989 曹薫鉉九段(韓国) 3-2 聶衛平九段(中国) 8目