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第58期十段戦五番勝負第3局
史上最速3冠にあと1勝

2020 年 06 月 17 日掲載

史上最速3冠にあと1勝 第58期十段戦五番勝負

第58期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第3局が17日午前10時から東京都千代田区の日本棋院で行われ、挑戦者の芝野虎丸二冠が176手までで、村川大介十段に白番中押し勝ちし、対戦成績2勝1敗で初の十段奪取へあと1勝とした。午後4時35分終局。持ち時間各3時間で、残りは村川十段1分、芝野二冠が15分。第4局は26日に同所で打たれる。

第1局と同様、黒の小目から二間高ジマリの布石で始まった本局。一手間違えればつぶれる危険性もある右下を、研究済みの両者は軽快に打ち進め、黒47まで黒の厚みと、白の実利というワカレになった。

右辺黒模様を荒らしにいった白54打ち込みから、局面が動く。手抜きした左辺黒55が柔軟な発想だった。

右辺に大模様を張ったとみせかけ、左上黒61と打ったのが「英断の一手」(立会人の中小野田智己九段)。白62と両者の気合がぶつかった。黒79、81など自在に打ち回す村川が優位に立った。

非勢を意識する芝野が、左辺で白144と出たのが渾身の勝負手。「(白144に対して55の右に)ノビていればこれからの勝負だったが、黒145と右辺を取りにいったのが性急だったか」と中小野田九段。村川も局後、「見えていない手があり、取りにいかないほうがよかったか」と反省した場面だ。

白154から160と切断した芝野がその後、中央の黒を捕獲し第2局(3月26日)から82日あく、昭和52年に現行の七大タイトル戦が定まって以降、最長の対局間隔となる一局を制した。

芝野二冠の話「対局再開後、初の勝利でホッとしたが、次も気を引き締めて頑張りたい」

村川十段の話「間隔があいたので(第3局から)三番勝負のような感じ。気持ちを切り替えて臨みたい」