第7回呉清源杯決勝三番勝負第1局
2024 年 11 月 29 日掲載
11月29日、中国福建省福州市の「呉清源囲棋会館」で「第7回呉清源杯世界女子囲碁選手権」の決勝三番勝負第1局が行われました。日本の上野愛咲美五段が中国の唐嘉雯六段を破り、世界タイトル獲得に王手をかけました。第2局は翌30日に同会場で行われます。
第1局の流れ
唐嘉雯六段は下辺での重要な場面で大きなミスを犯しました。上野五段が白棋を攻めた際、唐六段は意外にも捨て石を選びましたが、この判断が本局最大の敗着となりました。黒棋が大きな利益を得た後、盤上の形勢は黒有利に傾きました。
優勢を確立した上野五段は、その後も積極的な打ち回しで形勢を一気に広げました。上辺で大胆に大空を囲む構想を実行し、唐六段の反撃も抑えしました。唐六段は中腹で模様を形成し逆転を狙いましたが、上野五段は冷静に周囲から侵略し、白棋の実地を削り取っていきました。最終的に唐六段は形勢の挽回が不可能と判断し、投了しました。
賞金
優勝:50万元(約1000万円)
準優勝:20万元(約400万円)