第21回囲碁殿堂入り
2024 年 11 月 08 日掲載

11月5日、日本棋院は第21回囲碁殿堂入りとして、故・菊池康郎氏、林海峰名誉天元、大竹英雄名誉碁聖の3氏が選ばれたと発表しました。選考は事前にノミネートされた候補者から表彰委員会委員の投票により決定され、3名の顕彰楯が制作される予定で、東京本院1階に展示されます。
囲碁殿堂
囲碁殿堂は、囲碁の普及と発展に貢献した人物を称えるため、日本棋院の設立80周年を記念して2004年に設立されました。これまでにも徳川家康や木谷実、川端康成など、多くの著名人が殿堂入りを果たしています。
菊池康郎氏
菊池康郎氏(1929年-2021年)はアマチュア囲碁界の重鎮として知られ、1957年に全日本アマチュア本因坊戦で初優勝し、1992年には世界アマ選手権で優勝を果たしました。また、1979年には緑星学園を設立し、多くのプロ棋士を育成。青木紳一九段、山下敬吾九段など、現在の囲碁界を支える実力者を輩出しています。
林海峰名誉天元
林海峰名誉天元(1942年-)は中国出身で、名人・本因坊など計8期の名人、5期の本因坊など、日本の囲碁界で多くのタイトルを獲得しました。林氏は「殿堂入りするとは全く予想していなかったので、大変驚きました」と語り、かつてライバルと称された大竹英雄名誉碁聖とともに殿堂入りすることについて、感慨を深めています。
大竹英雄名誉碁聖
福岡県出身の大竹英雄名誉碁聖(1942年-)は、名人4期、碁聖7期など数々のタイトルを持つ名棋士です。彼の打ち回しの美しさは「大竹美学」とも称され、「早碁の神様」の異名も取る存在です。彼は「名誉ある殿堂表彰に名前を連ねることになり、大変光栄です」と述べ、尊敬する林海峰名誉天元とともに殿堂入りする喜びを語りました。
過去の殿堂入り
- 第1回:徳川家康、本因坊算砂 、本因坊道策、本因坊秀策
- 第2回:本因坊丈和
- 第3回:本因坊秀和 、 大倉喜七郎
- 第4回:本因坊秀甫
- 第5回:本因坊秀栄 、本因坊秀哉
- 第6回:瀬越憲作
- 第7回:木谷實
- 第8回:岩本薫
- 第9回:安井算哲( 渋川春海 )、陳毅
- 第10回:喜多文子
- 第11回:橋本宇太郎
- 第12回:呉清源
- 第13回:寛蓮、井上幻庵因碩
- 第14回:正岡子規
- 第15回:正力松太郎
- 第16回:坂田栄男、趙南哲
- 第17回:藤沢秀行
- 第18回:高川格
- 第19回:川端康成
- 第20回:中村道碩、牧野伸顕、加藤正夫