2024 年 11 月 02 日掲載
11月1日、南洋杯世界囲碁マスターズ大会の記者会見が中国・成都の世紀城天堂洲際大飯店で開かれました。会見には中国囲碁協会の常昊主席、四川省囲碁協会主席で中国囲碁協会副主席の熊方軍氏、新加坡囲碁協会の陳丁川会長、さらに日本の許家元九段、中国の党毅飛九段、韓国の申真諝九段、そして新加坡の陳亦函五段が出席しました。
常昊主席「初の中・新共同主催、囲碁発展の重要な一歩」
常昊主席は、1988年から現在までに開催された囲碁の世界大会は百を超え、その多くは中国、日本、韓国によって主催されてきたと振り返り、「南洋杯は中国と新加坡(シンガポール)の囲碁協会が初めて共同で主催する重要な大会です」と述べました。また、2024年2月末にはシンガポールで決勝戦が行われる予定であり、30年以上前に同地で開催された応氏杯決勝以来、再びシンガポールでの大規模な国際大会開催となることに期待を寄せ、「今回の大会を通じて、東南アジアおよび世界の囲碁の発展が一層進むことを願っています」と語りました。
南洋杯独自の「フィッシャー方式」について各国代表がコメント
南洋杯は独自の「フィッシャー方式」(持ち時間が2時間与えられ、さらに一手打つごとに15秒が加算されます。)を導入しており、各国のプロ棋士がその特徴や挑戦について意見を述べました。
許家元九段(日本)
「フィッシャー方式は日本のルールとは異なる非常に新鮮で挑戦的な方式です。日本では公式戦でフィッシャー方式が使用されたことはなく、日本チームはこのルールに向けて特別な訓練を行いました。明日の試合がどうなるかは分かりませんが、このルールに挑戦し、全力を尽くしたいと思います」と意気込みを語りました。
党毅飛九段(中国)
「フィッシャー方式の試合は中国では新しい試みであり、これまで中国の大会では導入されていませんでした。昨年、私は1年間韓国のリーグに参加し、そこでフィッシャー方式の試合を経験しました。このルールには多少の経験があり、今回の南洋杯でも慣れ親しんだ時間管理で臨むことができます」と述べました。
申真諝九段(韓国)
「韓国でもフィッシャー方式を使用した試合があり、この方式は興味深いと思います。フィッシャー方式は二時間の持ち時間があり、比較的長い時間の試合形式です。他のルールと大きな差はないため、十分に時間を活用しながら充実した対局を行いたいです」と話しました。