日本棋院
2024 年 12 月 02 日掲載
第7回呉清源杯世界女子囲碁選手権で初優勝を果たした上野愛咲美女流立葵杯が、12月2日に帰国し、東京都千代田区の日本棋院で記者会見を行いました。
冒頭では、「優勝できるとは思っていなかった」と語りながらも、笑顔でその喜びを表現しました。
優勝から1日たちましたが、改めて今の心境は?
「あまり実感はありませんが、謝依旻先生から花束をいただき、とてもうれしかったです」
優勝が決まってからどのように過ごしましたか?
「おなかがすいていたので、謝先生たちと洋食を食べ、その後にケーキとアイスをいただきました」
決勝三番勝負を振り返っていかがですか?
「第1局は序盤の戦いで、前日に謝先生と相談した形が出てきたので、それで流れをつかめました。第2局は相手の強さが光りまくっていて全然ダメでしたが、第3局は気楽に打てた部分もあって、いい碁が打てたかなと思います」
3回戦で李赫六段、準決勝で於之瑩八段と接戦が続きました。この2局をどのように捉えていますか?
「ヨセ勝負になるとは思っていなかったので、自分はヨセが苦手だから『あーっ』という感じでした。でも、時間が少し残っていたおかげでなんとか踏ん張ることができました」
昨年の藤沢里菜女流本因坊の呉清源杯準優勝、そして今年の一力遼本因坊の応氏杯優勝など、日本棋士の世界戦での活躍が目立ちます。その理由をどう考えていますか?
「ナショナルチームで世界戦に役立つ練習をするようになったことと、AIの普及によって実力差が縮まっていることが理由だと思います」
来年は呉清源杯の2連覇を目指しますが、それ以外に目標はありますか?
「『SENKO CUPワールド碁女流最強戦』での優勝を目指しています。また、男女混合の世界戦に出場し、楽しみながら打ちたいです」
今回、中国の棋士4人と対局しましたが、特に決勝の相手、唐嘉雯六段との対局をどう感じましたか?
「唐嘉雯六段とは初めての対局だったので、新鮮な気持ちで打てました。それがとても良い経験になりました」