日本棋士として19人目
2024 年 09 月 20 日掲載
9月19日に行われた第63期大和ハウス杯十段戦最終予選で、高尾紳路九段が辻篤仁五段に勝利し、公式戦通算1100勝を達成しました。高尾九段は、これにより日本棋院所属の棋士として19人目の偉業を達成したことになります。
実績と棋歴
高尾紳路九段は、藤沢秀行名誉棋聖門下の棋士として知られ、本因坊3連覇を含む通算15のタイトルを誇ります。公式戦では1100勝541敗2引き分け1無勝負という見事な成績を収めており、その勝率は67.0%に達しています。特に本因坊としての活躍が目立ち、2005年から2007年にかけて本因坊位を3連覇しました。
今回の1100勝達成時の年齢は47歳10か月で、これは棋士としては比較的若い年齢での達成です。入段から1100勝までにかかった期間は33年5か月でした(最年少記録は結城聡九段の42歳1か月、最速記録は山下敬吾九段の28年5か月)。
1991年にプロ入りして以来、高尾九段は新人王やNEC杯などの数々の棋戦で優勝し、棋界での地位を確立してきました。特に2005年に本因坊位を初めて獲得し、翌年には九段に昇進。その後も名人や天元、十段などの主要タイトルを次々と獲得し、棋士としての実力と実績を積み重ねてきました。