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第10回応氏杯第1局
一力が先勝

2024 年 08 月 12 日掲載

第10回応氏杯世界囲碁選手権 一力が先勝

8月12日、中国重慶市江北区で行われた第10回応氏杯世界プロ囲碁選手権決勝の第1局で、日本の一力遼九段が中国の謝科九段を1点差で破り、先勝を飾りました。これにより、一力九段は五番勝負で1勝0敗とリードし、世界一に向けて好スタートを切りました。次の第2局は8月14日に行われる予定です。

激しい読み合い

今回の対局は一力九段が黒番(罰2点)で、難解な読み合いが続く中、最終的には1点の差で勝利を収めました。特に、序盤から中盤にかけては、謝科九段が白番で実地を優位に進め、積極的な攻勢を仕掛けましたが、中盤戦での失着により一力九段に逆転のチャンスを与える展開となりました。一力九段は冷静にそのチャンスを捉え、AIが推奨する最善手を次々と打ち、形勢を逆転させました。

壁を破った

両者のこれまでの対戦成績では、謝科九段が4戦全勝でリードしていましたが、今回の勝利により、一力九段がその壁を打ち破った形です。今大会では、最初の応氏杯と同様に、各プレーヤーに持ち時間3時間半が与えられ、35分の遅延ペナルティも採用されています。この長時間にわたる緊張感の中で、両者は計341手を打ち合い、最終的に一力九段が勝利を手にしました。

謝九段マネ違反の争議

終局段階、謝科九段が一力九段の対局時計を押し忘れていることを気づきました。教えもしないし、着手もしないです。一力九段のペナルティ罰点を狙う疑惑があります。これに対しては、一部の囲碁ファンから「棋士としての品位に欠ける」との批判も聞かれました。

特設ページ:

第10回応氏杯世界選手権

関連棋譜:

【第10期応氏杯決勝五番勝負第1局】(黒)一力遼九段 対 謝科九段(白)