韓国武者修行効果を発揮
2024 年 02 月 14 日掲載
囲碁の最年少プロで、大阪の小学4年生の藤田怜央初段(10)が14日、大阪市の関西棋院で打たれた名人戦予選C1回戦で、佐藤彰四段(73)に勝った。63歳差対決を制し、24年初戦を白星スタートした。
藤田は序盤から積極的に陣地を取りにいき、優勢を築いた。終盤に入っても持ち前の積極的な攻めを続けた。155手までの黒番中押し勝ちに「中盤からよくなった」と振り返った。。
師匠の星川拓海五段(40)は「序盤は元気が空回りしたけど、パワーのある碁だった」と成長に目を細めた。
韓国・武者修行の成果を見せた。父陽彦さんとともに1月1日から25日まで、世界最強といわれる申真■(シン・ジンソ)九段らを育てた韓鐘振(ハン・ジョンジン)九段が主宰するソウルの道場で修業した。3月に韓国に移籍する仲邑菫三段が勉強した道場でもある。朝8時から夜8時まで同世代のライバルとも実戦さながらの対局を重ねた藤田は「楽しかった」と振り返った。
藤田は、才能ある子を早くから育成するため、関西棋院が昨年4月に新設した「英才特別採用試験」を受験し、初の合格者となり、一昨年9月1日に入段した。昨年の成績は7勝10敗。
師匠の星川は「勝ったり、負けたりだが、確実に強くなっている」とし、韓国武者修行で「落ち着きが出てきた」と話した。