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第44期名人戦
史上初、10代名人

2019 年 10 月 08 日掲載

史上初、10代名人 第44期名人戦

第44期名人戦7番勝負第5局は、挑戦者の芝野虎丸八段が、252手までで張栩名人に白番中押し勝ちした。対戦成績を4勝1敗とし、初挑戦で名人を奪取。最年少19歳11カ月での7大タイトル獲得で、09年に井山裕太四冠が達成した20歳4カ月を10年ぶりに塗り替えた。

14年にプロデビュー。将棋で藤井聡太七段がデビューして旋風を起こした17年に、芝野もブレークした。第26期竜星戦で初タイトル獲得。17歳8カ月は史上最年少だった。規定で、当時の三段から七段へ飛び級した。プロ入り2年11カ月での全棋士参加棋戦制覇と、七段昇段は史上最短だった。翌年には日中竜星戦で、世界最強と言われる中国の柯潔九段も下した。

芝野は規定により9日付で九段に昇段。日本棋院によると、こちらも最年少、最速での最高段位到達となる。

◆芝野虎丸(しばの・とらまる)1999年(平11)11月9日、相模原市生まれ。6歳の頃、ゲームソフト「ヒカルの碁3」を父からもらい、囲碁を始める。14年9月、プロ(初段)に。15年二段、16年三段、17年、竜星戦で優勝して七段に。新人王戦も制した。19年八段。17年には最多対局賞、最多勝利賞、連勝賞(66局53勝13敗、16連勝)