第28期竜星戦
2019 年 09 月 14 日掲載
上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(17)が14日、CS番組で生放送された第28期竜星戦決勝トーナメント準決勝で許家元(きょかげん)八段(21)に256手で白番中押し勝ちし、女性として初めて全棋士参加棋戦の決勝進出を果たした。
これまでは昨年の第27期竜星戦での藤沢里菜女流本因坊らのベスト8が最高だったが、上野女流棋聖は今月2日に決勝トーナメント2回戦で7大タイトルホルダーの村川大介十段(28)に勝って史上初のベスト4に。今回、さらに金星を挙げて頂点に挑むことになった。
許八段は昨年の碁聖戦で井山裕太4冠(30)を3勝0敗と圧倒して碁聖位に就いたトップ中のトップ(今季失冠)だが、1手30秒未満で打つ早碁戦を制した。決勝は23日、一力遼竜星(22)と鈴木伸二七段(28)の勝者と対戦する。
上野女流棋聖は東京都出身で16年にプロ入り。18年、初タイトルの女流棋聖を獲得し、今年初防衛した。10月に5番勝負が開幕する第38期女流本因坊戦の挑戦者にも決まっている。
上野女流棋聖「夢のようです…。ずっと難しかったですけど、許先生の読みになんとかついていけたらと思いました。許先生には練習碁でもチャンスをもらったことはなかったので…。運が良かったです。研究を頑張って来たら運がついてきました。決勝戦はどちらの先生にも勝たせてもらったことがないですけど、ここまで運で頑張って来たので、このまま気楽に打てればいいと思いますし、このチャンスを大事に決勝まで頑張りたいです。早く終わらないように良い勝負が出来たら…。優勝? ないです」
許八段「はっきりと勝つチャンスはなかったと思います」