あす開幕
2019 年 05 月 10 日掲載
本因坊文裕(もんゆう)(29)=井山裕太九段=に河野臨九段(38)が挑戦する第74期本因坊決定戦七番勝負第1局(毎日新聞社、日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ協賛)が11日から、岩手県大船渡市の「おおふなぽーと(防災観光交流センター)」で始まる。8連覇が懸かる文裕と本因坊初挑戦の河野との戦いは、東日本大震災被災地で「囲碁のまち」を掲げて観光振興を進める大船渡で幕を開ける。
対局会場一帯は津波で壊滅的な被害を受けた。10日に大船渡入りした両者は復興の象徴として整備が進む商店街「キャッセン大船渡」などを視察し、歓迎会に臨んだ。
戸田公明・大船渡市長は「大船渡の魅力を全国に発信する絶好の機会」と歓迎。文裕は「震災で大変な思いをしながら着実に歩みを進める皆さんをいい手本に、大船渡の地から少しでも前進していきたい」、河野は「復興は想像もつかないほど険しい中、盛大に歓迎してもらい感謝している。力を精いっぱい出せるように努力したい」と決意を語った。
対局は午前9時開始で持ち時間は各8時間。立会は王銘エン九段、解説は趙善津九段、記録は外柳是聞三段と横塚力三段が務める。