夏季採用棋士 台湾出身の蕭鈺洋新初段
日本棋院東京本院の夏季採用棋士として9月1日付でプロデビューする囲碁の蕭鈺洋(しょう・ぎょくよう)新初段(16)が30日、東京・千代田区の日本棋院で会見を行い、「礼儀正しい日本の囲碁文化が好きで日本に来た」と明かした。
蕭は2006年9月17日生まれ。台湾出身で祖父は台湾のプロ棋士・陳国興(ちん・こくこう)四段。小学3年生の3月に母と共に日本に来たという。2016年4月よりプロ棋士養成機関である「院生」に参加している。今年の4~6月の東京本院の院生研修の総合成績で1位となり、夏季採用棋士となった。師匠は洪清泉(ほん・せいせん)四段(関西棋院所属)。
蕭は「皆さんこんにちは。入段してほっとした感じがしました」と緊張の面持ちであいさつ。会見場の後方では母親が見守っていた。
だが、ひとたび質疑が始まると記者たちの質問に軽快に返答。自身の性格について聞かれると「…やさしいんですかね(笑い)あんまり怒らないですけど、本当にひどいことされて、怒ったら収まらなくなるというか、こわくなります」と笑って答えた。
幼少期から「どこに打ってもいい自由さがあった」囲碁にひかれ、囲碁を打つように。「小さい時から日本の強い先生の碁を並べたりしていた」という。「台湾も礼儀正しいのですが、日本の方がもっとすごくちゃんとしてる感じがして」と日本の囲碁文化が好きになり、日本で棋士になることを決意した。棋風は「戦いが好き」だといい、課題は「冷静でいること」だ。
道場では囲碁の合間にサッカーをするのが好きだというが、「洪道場みんなサッカーは下手なので、(ポジションを)全部やらないといけない(笑い)」。日本食は「なっとうだけは無理で(笑い)らーめんとすしが好き」だといい、入段のお祝いには母とともに「割と(値段が)高いすしを食べました」。
今後の目標については、「できればタイトルを取りたい。リーグ入りは絶対で。世界戦も頑張れるように。ファンに人気も出るように頑張りたいです」とマイクを両手で握りしめ、前を見据えた。(瀬戸 花音)
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