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囲碁で復興支援

2019 年 03 月 30 日掲載

囲碁で復興支援

震災で被害を受けた皆さんに癒やしや笑顔をお届けする「NHK公開復興サポート 明日へin 大槌」が2018年11月25日に大槌町立大槌学園(岩手県上閉伊郡大槌町)で開催された。今回も昨年の熊本市に引き続き「囲碁フォーカス」の公開収録が行われた。丹野憲一さんのリポートをお届けする。

今回のイベントは、東日本大震災の影響により、小学校4校、中学校1校が統合され、2016年に新設された小中一貫教育校、大槌学園の一室で行われた。 「囲碁フォーカス」の公開収録には、講師を務めるマイケル レドモンド九段、司会のダイアナ ガーネットさんのほか、ゲストとして吉原由香里六段、泉谷英雄八段、下島陽平八段が登場。

11月とは思えないぽかぽか陽気の中、ふだんは授業で使用されている教室に大勢の囲碁ファンが県内から集まり、レドモンド九段とダイアナさんによる囲碁講座のほか、棋士による公開座談会、プロ・アマ混合の連碁が行われた。

囲碁講座では、ダイアナさんが示した手に「想像もつかない手です」とレドモンド九段が反応して笑いが起こると同時に、ダイアナさんが本当に正解を知らずにテーマ図に取り組んでいることに驚きの声が上がる。

公開座談会では、棋士たちがこれまで学んできたことや学び方などについて、意見を出し合った。

東京から大槌町までの移動中、日本語の小説を読んでいたというレドモンド九段は、14歳のときに院生になるために来日。当初は中学校で黙って先生の話を聞いているだけだったが、3か月後には自然に話せるようになったという。「日本語を間違えると十数人いる内弟子たちにばかにされるのが嫌で、早く覚えました」とレドモンド九段。学校では数学が得意だったが「やはり英語がいちばん得意でした(笑)」と言うと、泉谷八段が「英語は苦手でした。私はお笑いが得意でした」と返し、下島八段が「給食のことしか覚えていません」と締めると大爆笑に包まれる。